Pattern Grading



靴の型紙について

ブログで紹介する内容なのか迷いましたが、長年靴のグレーディングを研究しこのソフトを開発して下さった平野さんに尊敬の念を込めて紹介させて頂きます

靴関連の展示会で高価な靴専用グレーディングソフトが数多く紹介されていますが、長年使用し経験を積み重ねるとこのソフトが一番応用が効くし、データは軽いし直感的です

クリッカーで有名なATOM社のSHOEMASTERやCOMELZ社のCALIGOLA4のような高価なCAD/CAMを必要とせず、本当に必要な手仕事を最大限に活かすには十分な機能だと思います

私はデザインを元に製図を引く際は必ず手描きで行いますが、完成した製図はこのソフトに取り込み、必要なサイズにグレーディングされた型紙をプリントアウトしています

そのまま使用することもできますが、各寸法を100分の1ミリ単位で設定し革の厚みや種類、構造に合わせて独自に数値を変更したオリジナルのグレーディングが可能になります

一度数値を入力してしまえばワイズや必要なサイズ、例えば「24.0㎝から29.0㎝までDワイズで0.25㎝刻み」など、指定するだけで型紙用の厚紙にプリントアウトができ、フラットベッドカッティングプロッタに接続すればカットされた状態で出力されます

応用として、採寸結果から決定した土台に使用する木型のサイズを「ラストサイズ」の比較型欄に、ボールガースの仕上がり寸法を「足囲方向 測定サイズ」の比較型欄に入力しプリントアウトした用紙を元に内外ラインを引き直しても良いと思います

約7年前にプログラムファイルをCD-ROMとUSBメモリに入れて譲って頂いたのですが、現在は更に複数バックアップを取って、PCトラブルなどで紛失しないように大事に保管しています

平野さん、他のどんな高価なものよりシンプルで直感的なグレーディングソフトを身近なものにしてくれて本当にありがとう